本願寺水道   top

  4月 21日(土) 高曇り
 
 今日もまいまい京都を歩く。 これでは自転車の距離が出ない。 今日でいったん終了する。
 
 「本願寺水道」 蹴上から東本願寺までの防火用水。 およそ5km程の距離だが、100年以上前によく考え付いたものだ。
 
 建設当時 日本では直径30cmの鋳鉄管が製造できなかったので、欧州から輸入したものだそうだ。
 
 
 京阪「清水五条」駅に集合して、すぐ五条大橋の下に移動。鋳鉄管を見る。
五条大橋の本願寺水道五条大橋の本願寺水道本願寺水道接続部
 
 ここは五条大橋の架け替え時にステンレス管に交換しているそうだ。 X線で調査したら中はかなり腐食しているようだ。
 
 五条大橋には、たくさんの管が通っている。 すぐ隣りのはガス管だそうだ。 ほかにも通信線や光ケーブルなどが通っている。
 
 
 五条大橋を渡ってすぐ高瀬川。 ここの橋の下にも大きな管が通っている。 が、本願寺水道の管はこれではなさそう。
 X線で調べたら中がきれいだったとのこと。
高瀬川の管
 
 一番手前の管は本願寺水道ではない。 だから... 確認できない?
 
 
 歩いて渉成園の北側を通る。 本願寺水道は何度か漏水を引き起こし、送水が2008年10月に止められてしまった。
漏水補修の痕
 
 腐食のため送水量が防火用水に役立たないようだ。
 
 
 そして東本願寺に着く。 水道のバルブは残ってる。 堀には管を保護する覆いが見える。
東本願寺の堀本願寺水道のバルブ堀に水道の保護
 
 送水停止から4年。 このまま放置すれば、本願寺水道は残らないだろう。 今後どうするのか模索が続いている。
 
 
 以前は本願寺水道の水が使われていた噴水も今は地下水。 地元の人も本願寺水道が止まっていることを知らない。
東本願寺前の噴水
 
 どうすれば漏水を防ぎ、水道の水を活用できるのか? アイデアが募集されている。
 
 
 
 東本願寺の境内に入る。 正面に阿弥陀堂の修復工事現場。 隣りの御影堂はもう終わっている。
 
 寺の案内は人が変わって、工事現場に入る。
阿弥陀堂修復現場昔の木ぞり
 
 ヘルメットを被って、エレベーターで3階へ。 3階と言っても高さは20mぐらい。 とても高い。
 
 目の前に阿弥陀堂の屋根がある。 最近瓦を全部取ったところ。 傷んでいる木は取り除き、ほかはそのまま使うとのこと。
阿弥陀堂の屋根御影堂の屋根御影堂の防火設備
 
 瓦は全部新しくする。 以前の瓦は高温で焼けていない。 今回は高温で焼いた瓦を使う。
 
 素屋根をを出ると、御影堂の屋根がすぐ傍。 新しい瓦と、防火装置がよく見える。
 
 
 
 奥へ進むと、いろんなものが並んでいる。 目に付いたのは本願寺水道で使われていた鋳鉄管。
 
 それに阿弥陀堂から外された瓦。 とても大きく重い。 どうやって組み立てたのかわからないそうだ。
 取り外しのときは、クレーンを使っても苦労したようだ。
本願寺水道の本管本願寺水道の細管阿弥陀堂の瓦
 
 この本願寺水道は、琵琶湖疏水事業の一部。 田辺朔朗の設計ではあるが、実際に工事にあたったのは別人。
 
 御所水道も田辺朔朗のアイデアだが、実際に工事されたのは明治末期。 そして寿命は短かった。

 本日の走行距離 19.2km 走行時間 1時間 13分 平均時速 15.7km/h TOP
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